さようなら「お客様は神様」? 話題の「カスハラ」|Goodbye, "Customer is God"? Japan's "Kasuhara"|再見了「顧客就是神」?日本的「奧客」問題

さようなら「お客様は神様」? 話題の「カスハラ」|Goodbye, "Customer is God"? Japan's "Kasuhara"|再見了「顧客就是神」?日本的「奧客」問題
Photo by Simon Kadula / Unsplash

こんにちは、さゆりです。 みなさん、元気げんきですか?

突然とつぜんですが、みなさんは日本にほんのおみせやレストランの店員てんいんさんに対して、どんなイメージがありますか。日本にほんは「おもてなし」のくにというイメージがありますか。「おもてなし」というのは、お客さんにとても親切しんせつで、丁寧ていねいだということです。日本にほんではおみせやレストランにくと、親切しんせつ丁寧ていねいなサービスがけられるとおもっているひとおおいのではないでしょうか。 でも最近さいきん、その日本にほんのサービス文化ぶんかに、とてもおおきな変化へんかきています。

今日きょうのニュースは、いま話題わだい言葉ことば、「カスハラ」です。2025ねん4がつ今年ことしの4がつから、東京とうきょうあたらしいルールがつくられました。これは、日本にほんはたらひと、そしてこれから日本にほんはたらきたいとおもっている外国人がいこくじんかたにとっても、とても大切たいせつなニュースです。 でははじめにニュースをいてみましょう。

東京とうきょうは、きゃく店員てんいんたいして理不尽りふじん要求ようきゅう迷惑めいわく行為こういをする『カスタマーハラスメント』、いわゆる『カスハラ』を防止ぼうしするための条例じょうれい成立せいりつさせました。これは全国ぜんこくはじめてのルールで、2025ねん4がつから施行しこうされています。近年きんねんきゃくからの暴言ぼうげんや、土下座どげざ強要きょうようなどによって、はたらひと精神的せいしんてきめられるケースが深刻しんこく社会しゃかい問題もんだいになっています。この条例じょうれいにより、企業きぎょう従業じゅうぎょういんまもるための対策たいさくをとることが義務付ぎむづけられます。これを受けて、おおくの日本にほん企業きぎょうも『お客様きゃくさま神様かみさま』という従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおはじめています。」

みなさん、ニュースの内容ないようがわかりましたか? それでは、内容ないようをゆっくり確認かくにんしましょう。

まず、一番いちばんのキーワードは「カスハラ」です。 これは「カスタマー(おきゃくさん)」と「ハラスメント(いやがらせ)」をわせた言葉ことばです。「カスタマーハラスメント」をみじかうと、「カスハラ」になります。

ニュースでは、東京とうきょうが「条例じょうれい」を成立せいりつさせたとっていました。条例じょうれいというのは、「ルール」のことですが、くにめる「法律ほうりつ」とはすこちがいます。東京とうきょう大阪おおさかなど、その「まちけん」だけでまもるルールのことです。今回こんかいは「東京とうきょう条例じょうれい」ですから、東京とうきょうのルールです。いままで日本にほんには、おみせはたらひとを、わるいおきゃくさんからまもるための法律ほうりつがはっきりとありませんでした。そして、「条例じょうれい成立せいりつさせました」とニュースでっていましたが、成立せいりつすると言葉ことばっていますか。これは、はないがわって、そのルールや計画けいかくが「正式せいしきまる」という ことです。「条例じょうれい成立せいりつした」というのは、「条例じょうれい正式せいしき完成かんせいした」という意味いみです。 でも、最近さいきんはおきゃくさんの態度たいどがひどくなっていて、たとえば……

店員てんいんに「ね」とか「バカ」とひどい言葉ことばう。

自分じぶんのミスなのに「商品しょうひん交換こうかんしろ!おかねかえせ!」と無理むりなことをう。

店員てんいん写真しゃしん勝手かってって、SNSにせて悪口わるぐちく。

こういうことがえてしまいました。店員てんいんたいしてうひどい言葉ことばのことを「暴言ぼうげん」といます。自分じぶんのミスなのに「商品しょうひん交換こうかんしろ!おかねかえせ!」など無理むりなことをう。このようなことを「理不尽りふじん強要きょうよう」とうことができます。理不尽りふじんというのは、理由りゆうがなくて、納得なっとくできないことです。自分じぶんわるくないのに、相手あいておこっているときなど「理不尽りふじんだな」とかんじます。強要きょうよう相手あいていやがっているのに、無理矢理むりやりなにかをさせることです。ニュースにてきた「土下座どげざ強要きょうよう」というのは、地面じめんひざをついてあやまれ!と無理矢理むりやり命令めいれいすることです。このような暴言ぼうげんや、理不尽りふじん強要きょうようのせいで、はたらひと病気びょうきになったり、仕事しごとめたりしています。ニュースのなかでははたらひと精神的せいしんてきめられるケースが深刻しんこく社会しゃかい問題もんだいになっているとっていました。「められる」という言葉ことばすこむずかしい言葉ことばですね。「う」は「いかける(Chase)」こと。「める」は「スペースをなくす」ことです。つまり、げる場所ばしょがなくなるまでいかけられて、どうにもできなくなることです。ニュースの「精神的せいしんてきめられる」というのは、こころがとてもくるしくて、もうみちがないとかんじてしまう、とてもつら状態じょうたいのことです。このようなことが深刻しんこく社会しゃかい問題もんだいになっています。深刻しんこくとは、問題もんだいがとてもおおきくて、あぶない状態じょうたいのことです。「深刻しんこく問題もんだい」や「深刻しんこくなやみ」のように使つかいます。かるかんがえてはいけない、シリアスな状態じょうたいです。そこで東京とうきょうは、「はたらひとまもるために、わるいことは『ダメです』とえるルールをつくりましょう」とめたのです。これが今年ことしの4がつからスタートしました。東京とうきょう従業じゅうぎょういんはたらひとまもることを義務付ぎむづけています。義務付ぎむづけるというのは、「絶対ぜったいにやらなければいけない」とめることです。「義務ぎむ」は英語えいごでDutyです。「やりたいひとがやる」のではなく、「かなら全員ぜんいん  やってください」というつよいルールです。

ニュースの最後さいごに「お客様きゃくさま神様かみさま」と言葉ことばがありましたが、これをいたことがありますか。日本にほんではむかしから、演歌えんか歌手かしゅ言葉ことばがきっかけで「お客様きゃくさま神様かみさまです」という言葉ことば有名ゆうめいになりました。これは「神様かみさまのように大切たいせつにおむかえしよう」という意味いみだったのですが、いつのにか「きゃくなにをしてもいい」「きゃく一番いちばんえらい」と勘違かんちがいするひとえてしまいました。でも日本にほん会社かいしゃはこの従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおはじめています。従来じゅうらいというのは「いままでのやりかた」や「むかしからずっと」という意味いみです。方針ほうしんはこれからどうすすむか、という方向ほうこう計画けいかくのことです。この従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおしています。見直みなおすというのは、もう一度いちどて、わるいところがあればえることです。「従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおす」というのは、「むかしからのやりかたをやめて、あたらしいやりかたえる」という意味いみですね。

さて、ニュースの内容ないようはよくわかりましたか。それでは、はじめにいたニュースをもう一度いちどいてみましょう。

東京とうきょうは、きゃく店員てんいんたいして理不尽りふじん要求ようきゅう迷惑めいわく行為こういをする『カスタマーハラスメント』、いわゆる『カスハラ』を防止ぼうしするための条例じょうれい成立せいりつさせました。これは全国ぜんこくはじめてのルールで、2025ねん4がつから施行しこうされています。近年きんねんきゃくからの暴言ぼうげんや、土下座どげざ強要きょうようなどによって、はたらひと精神的せいしんてきめられるケースが深刻しんこく社会しゃかい問題もんだいになっています。この条例じょうれいにより、企業きぎょう従業じゅうぎょういんまもるための対策たいさくをとることが義務付ぎむづけられます。これを受けて、おおくの日本にほん企業きぎょうも『お客様きゃくさま神様かみさま』という従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおはじめています。」

2回目かいめは1回目かいめよりもよくわかりましたか。
それでは最後さいご今日きょう紹介しょうかいしたニュースの言葉ことばをもう一度いちど復習ふくしゅうしましょう。3つのグループにけて説明せつめいしますね。

一つ目ひとつめのグループは、あたらしいルールについての言葉ことばです。

条例じょうれい(じょうれい) これは「ルール」のことですが、くにめる「法律ほうりつ」とはすこちがいます。東京とうきょう大阪おおさかなど、その「まちけん」だけでまもるルールのことです。

防止ぼうしする(ぼうしする)わるいことがきないように、まえもってめることです。「事故じこ防止ぼうしする」「トラブルを防止ぼうしする」のように使つかいます。

成立せいりつする(せいりつする) これは、はないがわって、そのルールや計画けいかくが「正式せいしきまる」ことです。「条例じょうれい成立せいりつした」というのは、「条例じょうれい正式せいしき完成かんせいした」という意味いみです。

義務付ぎむづける(ぎむづける) 「絶対ぜったいにやらなければいけない」とめることです。「義務ぎむ」は英語えいごでDutyです。 「全員ぜんいんかならずやってください」というつよいルールです。

つぎ変化へんかについての言葉ことばのグループです。

従来じゅうらい(じゅうライ)「いままでのやりかた」や「むかしからずっと」という意味いみです。「従来じゅうらいかんがかた」とったら、「むかしからのふるかんがかた」というニュアンスになります。

方針ほうしん(ほうしん)これからどうすすむか、という方向ほうこう計画けいかくのことです。「会社かいしゃ方針ほうしんめる」というのは、「これから会社かいしゃをどうしていくか、プランをめる」ということです。

見直みなおす(みなおす)もう一度いちどて、わるいところがあればえることです。「従来じゅうらい方針ほうしん見直みなおす」というのは、「むかしからのやりかたをやめて、あたらしいやりかたえる」という意味いみですね。

つぎはおきゃくさんの行動こうどうについての言葉ことばのグループです。

理不尽りふじん(りふじん)理由りゆうがなくて、納得なっとくできないことです。自分じぶんわるくないのに相手あいておこっているときなど、わがままで道理どうりわないことをいます。

暴言ぼうげん(ぼうげん)ひときずつける乱暴らんぼう言葉ことば、ひどい言葉ことばのことです。なぐったりったりするのは「暴力ぼうりょく」、言葉ことば攻撃こうげきするのは「暴言ぼうげん」です。

強要きょうよう(きょうよう)相手あいていやがっているのに、無理矢理むりやりなにかをさせることです。「土下座どげざ強要きょうよう」は、無理矢理むりやりあやまれ!」と命令めいれいすることですね。

められる(おいつめられる)「う」は「いかける(Chase)」ことです。「める」は「スペースをなくす」ことです。つまり、げる場所ばしょがなくなるまでいかけられて、どうにもできなくなることです。「精神的せいしんてきめられる」というのは、こころがとてもくるしくて、もうみちがないとかんじてしまう、とてもつら状態じょうたいのことです。

今回こんかいは、たくさんの言葉ことば勉強べんきょうしました。

いま日本にほんは「人手不足ひとでぶそく」です。はたらひとりません。店員てんいんさんが「もうこんなみせはたらきたくない!」とめてしまったら、おみせこまりますよね。だから、おみせがわも「神様かみさま」よりも「はたらひと従業じゅうぎょういん)」を大切たいせつにするようにわってきました。

みなさんがもし、日本にほんのコンビニやレストランでアルバイトをするとき理不尽りふじんなおきゃくさんがたら、我慢がまんしなくていい時代じだいになりつつあります。「お客様きゃくさま神様かみさま」の時代じだいは、わりはじめています。

今日きょうは、日本にほんのサービス変化へんかと「カスハラ」について、くわしくはなしました。みなさんのくにではどうですか?おみせはたらひとは、おきゃくさんにたいしてつよ立場たちばですか?それともよわ立場たちばですか?また、「お客様きゃくさま神様かみさま」のような言葉ことばはありますか?

日本にほん文化ぶんかも、時代じだいわせてすこしずつわっています。みなさんのくに文化ぶんかはどうですか。ぜひぜひコメントでおしえてください。このポッドキャストのスクリプトは、概要がいようらんのURLからることができます。きながら内容ないよう確認かくにんしたいかたは、ぜひぜひてみてください。それでは、今日きょうはここでわります。またつぎのポッドキャストでおいしましょう!

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